土地を分ける境界線の基準はどこ？
土地の境界線を見定めるポイントとして、道路上に設置されている印があります。この印に沿って線を引くと境界線になります。
印があっても分かりにくいものなので、おそらく誰もが目にしたことはあるかと思います。しかし、特に気に留めないものなので気づいていないかもしれません。
土地は、明らかに1つ分だとわかる場合もありますが、特に1つの土地を分割したような場合もあります。どこからどこまでが1つの土地なのかわかりにくくなっている場合、境界線の認識が隣人と異なることで土地に侵入したといったトラブルに発展してしまうということもあります。
家は所有する土地のぎりぎりまで建てられない
たとえば100平方メートルの土地を所有していたとします。その場合、所有する土地だからといって、そのまま100平方メートルの家が建てられるわけではありません。
というのも家を建てる際には「隣地境界線から50センチ後退」という規定があるのです。これは家の外壁が境界線から50センチ以内に入ってはいけないというもの。
隣り合う2軒が境界線から10センチのところに外壁を造った場合、お互いの家の外壁は20センチしか開いていないことになります。隣同士が近すぎると、隣人の生活音なども聞こえてきたり、日当たりが悪くなってしまうなど、様々な問題が起きてしまいます。
こういった問題が起きないようにするためにも「隣地境界線から50センチ後退」したところに外壁を造ることで、最低でもお互いの家から1メートルは離れるように規定しているのです。
都市計画によって規定内容は異なりますので、地域によっては「隣地境界線から50センチ後退」ではなく、1メートル以上後退しなければならない場合もあります。
家を建てる前に、建てる地域の規定を確認していきましょう。
隣地境界線については隣人の方とも要相談
もし土地の形状によって理想的な家が設計できない場合は、一度隣人に相談をして、50センチを越えて家を建てられるように折り合いをつけることをおすすめします。
「隣地境界線から50センチ後退」は絶対ではありません。実はこの規定は、隣人の了承があればある程度は緩和されるのです。
ただし無理な交渉は今後の隣人関係を悪くしてしまいますので、くれぐれも無理のない範囲で相談をするようにしましょう。
「隣地境界線から50センチ後退」の規定に沿った場合、土地の形状によっては狭い家になってしまうこともあります。土地といっても形状は様々で、全てが正方形や長方形とは限らず、台形や三角形という場合もあります。
また狭い土地を購入しても、土地を最大限使って家を建てれば広い家が建てられると思っていると、「隣地境界線から50センチ後退」の規定によって、非常に狭い家しか建てられなくなり、後悔してしまうということもあるでしょう。
以上の点を踏まえた上で、土地の購入について検討してみてください。
今回ご紹介したコラム意外にも、土地選びに関するコラムをご用意しております。以下のコラムもご参考になさってみてください。
トラブルを未然に防ぐためにも困ったら土地の専門家に相談しましょう
境界線を明確にさせたい場合は、土地家屋調査士など専門知識を持った人に見てもらいましょう。明確にしないままだとトラブルの元にもなりかねません。困った時は専門家の力をどんどん頼っていきましょう。
その他、家づくり無料相談会も行っております。
ぜひお気軽にご利用ください。住宅のプロが解決いたします。
